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陽の末裔
集英社YOUコミックス
@1987.6.28 A1987.7.28 B1987.8.26 C1987.9.27 D1988.6.28 E1988.12.18 F1989.9.27初版


*第1部

 1919年(大正8年)秋、東北・陸中で暮らす、尋常小学校卒業の年頃の南部咲久子と石上卯乃が居た。
 咲久子は没落した旧家の末娘、卯乃は貧しい農家の娘だった。
 二人は帝都・東京から来た「帝都紡績」の募集に応じ、卒業を待たず、上京する。
 寄宿舎に入った二人は、慣れぬ仕事と共同生活に、くたくたになりながらも、次第に慣れていく。しかしある日、この工場の敷地を囲む煉瓦の壁と、その上の鉄条網、そしてその周りの掘に気付き、ここが「お城」ではなく、「監獄」であることに卯乃は気付く。
 咲久子はある日、募集人が同僚のおひでと逢い引きしていたのを目撃した時、「自分は特別だ」と言われたことに、自分の中にある「ある魅力」に気付く。しばらくしておひでが失踪する。「売られたらしい」と寄宿舎の世話係のおすまは言う。
 年が変わり、春、工場を視察に、工場長の高島がやってくる。彼はちょうど咲久子が上役に抗議をしていた現場に居合わせ、咲久子と言葉を交わす。だがその直後、咲久子は初潮をみる。そしてそれに触発されたのか、卯乃にもまた始まる。その世話をしてくれたおすまの腕のひどい傷跡を見て、かつてはここがもっとひどい所だったことを二人は知る。
 夏、二人は工場長の息子・森と出会う。彼は新聞記者志望の帝大生だった。彼との出会いが、卯乃に「外の広い世界」への興味を湧かせる。
 だがその日卯乃が受け取った母からの手紙には、咲久子の病弱な母の死が書かれていた。咲久子はそれを知らせなかった父に怒りを覚える。
 彼女が工場に働きに出たのは、元々広大だった南部の土地を、自分と、(少しは)母親のために取り返したい、と思っていたからだった。だがここに居ても大したことにはならない、と咲久子は思い始める。
 一方卯乃は、おすまに連れられ、会社の「同盟会」の事務所に出向く。そこで語られる世界の大きさに、「外を見たい」という欲求が大きくなっていく。
 そんな折り、高島が咲久子を養女にしたい、と申し入れてくる。咲久子は応じ、条件として、卯乃の支度金の前貸しと、年季の枠を取り払わせる。
 そして1920年秋、咲久子は工場を出る。女学校に編入するが、彼女の強烈な個性は、校則で縛られる生活に反発し、すぐに退学することになる。
 卯乃は一人で外に出る様にもなる。だが進歩的であるはずの「会」の男達も、女に対しては、同じ人間として見ていないのではないか、と気付き始める。同僚のお米の死をきっかけに、卯乃は自分の中に言いたいことが見えてくる。そして森に頼み、知り合いの居る「明正新報」に書いてもらいたい、と頼む。だが森は「自分で書いてみれば」と彼女をうながす。そして「青鞜」を渡す。卯乃はその中に書かれていた言葉に感動する。
 卯乃の投書は掲載され、新聞社に入社を勧められ、1921年年明け、紡績工場を出ることにする。


*第2部

 1923年(大正12年)春、16歳の新聞記者見習いの卯乃はついに断髪洋装に踏み切る。
 会社で卯乃は、社交界にデビウする「高島氏令嬢咲久子嬢」の記事を聞き、望む道を友人が歩いているのを知り、嬉しくなる。
 高島森とは時々会う間柄になっていた。彼女は森のことが好きだった。
 一方の咲久子は、社交界のデビウにあたって、前々からの知り合いで、彼女に好意を持っている海軍軍人の函南悟朗にエスコートされる。咲久子はそのままパーティを抜け出し、函南と一夜を共にするが、それが結婚へつながると思っている函南に対し、咲久子の答えは素っ気ないものだった。
 朝帰りに、義父・高島は憤り、咲久子を襲いかける。だが咲久子の冷たい視線に、函南に関しては本気ではないことに気付き、未遂に終わる。元々彼は咲久子を理想の妻として育てるつもりで引き取ったのだった。
 咲久子はそのまま社交界でも人気者となっていき、その中で、新婚の伊東財閥の長男聡一郎に恋をしかける。
 一方卯乃は、取材の帰りに少女愚連隊に出会い、つい前に会ってきた職業婦人達との差に腹が立ち、タンカを切る。しかしその少女のリーダー格の木野愛も実はタイピストをしている職業婦人であった。時々会う様な仲にはなるが、そんな折りに、卯乃は窓の外の森と、先輩で社会部の夏目の会話から、森が高島の実子ではないことを耳にする。
 伊東聡一郎は家も何かも捨てても咲久子と一緒になりたい、と父親に告げて、廃嫡されかかる。咲久子はそんな男には興味は持てない。そんな彼女の前に、洋行帰りの深草子爵が現れる。
 そして9月1日。関東大震災が起こる。高島がその中で致命的なケガをし、咲久子は自分の現在の地位がひどく頼りないことに気付く。ばたばたとする屋敷の中、森は「籍を抜いてほしい」と手紙を残し、失踪する。彼は高島の無くなった妻が、初恋の主義者の男と通じて生んだ子供だった。高島は自分の相続人は咲久子しかいない、と告げる。咲久子はこだわっていたはずの南部の姓をあっさりと捨てて、そのまま亡くなった高島の相続人となる。
 その記事を見る卯乃のもとに、普通選挙法は通ったが、婦人選挙権は否決されたことを聞く。


*第3部

 軽井沢で桜町伯爵家の別荘に避暑で滞在中の咲久子の元に、深草子爵が現れる。そして咲久子は新進画家・九門京也に引き合わせれる。咲久子は岡倉財閥の長男・喜一をはじめとする、様々な紳士達とつきあいながら、自分の力を伸ばしつつあった。
 卯乃の居る「明正新報」では婦人部に先輩・北川操を部長とし、もう一人の先輩・杉山百合子、新入りに牧野りん、全て女性スタッフによって運営されていた。そんなある朝、操と同居する小さい家に訪問者がある。ずっと行方の知れなかった森だった。卯乃は「行かないで」と引き留める。そのまま卯乃は森と結ばれ、操とは別の貸家で一緒に暮らし始める。
 一方咲久子の前には、深草子爵の前夫人・長内和歌子夫人が現れる。社交界の女王だった彼女は、咲久子の境遇を調べ上げ、社交界の人間の真ん中でそれを明かし、貶めようとするが、咲久子はそれに対し、「何処に居ようが何をしてようが、自分の価値は変わらない」と切り返し、和歌子夫人をたじたじとさせる。価値観の違いだった。だがそれで黙っている咲久子ではない。かつて深草子爵との離婚に関わっているはずの京也と、取引をし、和歌子夫人の最大の汚点である父・長内男爵を自分の味方につける。和歌子夫人は何も言わず、神戸へ引き上げる。
 卯乃は仕事で様々な職業婦人を取り上げてきたが、遊廓の問題わ取り上げようとしていた時に、かつての工場仲間、おひでがそこに居ることを知る。はじめは会うのを拒んでいたおひでだが、熱意に負けて顔を会わせる。また、森の仲間の主義者達の話を耳にし、社会変革を口にする彼らも女を女としか見ていないことに卯乃は愕然とする。
 おひではこのまま居ることの末路に気付き、卯乃の説得に応じ、廃業するが、その時付き添いで付いていった卯乃は、特高刑事・船岡に目をつけられる。次第に行動がすれ違いになっていく森との生活にも苛立ちが生じ始めていた。
 成人を前にした、今や和歌子夫人も去り、社交界の女王となった咲久子の周りには、相変わらず紳士たちが数多い。結婚相手もあれこれ噂される中、彼女は桜町伯爵の跡取り・有光、外務大臣の秘書官・鏑木、詩人の長谷川淳など、多彩な交友を披露する。そんな折り、「本命」が一緒だろうとされる宮様の園遊会に、彼女は桜町と一緒に出る。だが女優を連れて来る深草子爵に彼女の心は揺れる。
 卯乃はおひでを連れて故郷に里帰りする。姿がずいぶんと変わった娘に家族は驚く。東京に戻ると、ずっと逮捕され拘留されていた夏目が釈放されることになっていた。夏目は操の家へと移っていく。
 咲久子は「取引」の条件だった京也のモデルを始める。赤い絹をまとった、それはヌードだった。
 卯乃は自分の身体の変調に気付く。妊娠していたのだ。だがある日、帰り道で特高警察に連れていかれ、森の行方について問われる。つわりで苦しむ彼女に、刑事の一人である野方は優しく接する。医者へ行き、結果を聞いた彼女は、自然にできてくる子供の様に、自分達の関係ももっと自然なものにすれば良かったんだ、と気付く。だがタイミング悪いことに、帰った卯乃の目の前にあったのは、突然訪ねてきた咲久子と森が抱き合う光景だった。逃げ出す卯乃は転び、流産する。森は病院から戻った卯乃を確認した上で、姿を消す。
 そして咲久子の成人を祝うパーティが開かれ、卯乃はそこで京也や弁護士・川久保とも引き合わされる。
 咲久子は高島の家を正式に継ぎ、そして南部の土地を買い戻し、南部家当主に贈与する。だが父に対しては、準禁治産者の宣告を受けさせる。
 ひとまずの目標が終わった彼女は、残った高島の資産をほとんど使って豪華な結婚式を開き、桜町有光と結婚する。


*第4部

 今度は桜町の若夫人として軽井沢に避暑に出かけた咲久子。そこで京也を連れてきた時のように、深草子爵は美しい青年・山科薫を連れてきた。中国生まれだというこの麗人は、京也によって(隠していた訳ではないが)男装の女性だということを看破される。
 そんな京也の個展が開かれ、咲久子がモデルになった作品が話題になる。さすがにヌードであったことが、咲久子に対する人々の評価をまた分けさせる。桜町夫人も、その絵に関する咲久子の主張と自信を聞き、彼女が桜町家では御し得ることのできないのではないか、と感じ始める。
 一方卯乃は咲久子を通して、薫を紹介される。薫は中国の清朝の姫君なのだと言う。彼女を含めてお茶をしていた時、咲久子のもとに、かねてから病身だった伯爵の危篤が伝えられる。そして翌日亡くなった伯爵の代わりに、有光が爵位につく。若夫人の咲久子と「大奥様」の夫人との間に入った亀裂は深くなっていく。その夫人を訪ねて、親戚筋で宮家の出身の伊布院公爵夫人波瑠子がやってくる。咲久子は彼女にも無論勝ちたいのだが、世俗に興味の無い波瑠子夫人にいまいち手が出しにくい。そんな愚痴を言いにでかけた京也の元で、咲久子は薫が結婚することを聞く。
 その薫は卯乃にそのことを報告に行く。そしてその一方で、婦人記者の集会でタンカを切っていた雑誌記者・如月かの子と出会い、また、職務質問をしていた野方刑事とも再会する。かの子とはやがて、「思想も階級も職種も越えた会」を組むことにする。野方はその後彼女自身に会いに来る様になり、もともと特高という職種が合っていなかった彼は、警察を辞めてしまう。
 咲久子の側にも変化が起こりつつあった。京也に触発されたのか、深草子爵は行動に出る。桜町夫人に、咲久子がこの家を使い捨てるつもりであることを話し、有光伯爵には、間違ってはいないが、彼に妻の行動に疑念を抱かせる様な言葉をほのめかす。
 咲久子は急に態度が変わった夫の行動が、深草子爵の仕業だと知り、直接彼のもとに出向く。だがそれは子爵の仕組んだことだった。咲久子はその場で子爵と結ばれる。彼女は深草子爵をずっと、たった一人自分の前を行く者として、憎みながら愛していたのだった。しかしそのたった一度の逢瀬が、ずっと夫との間は計算して避妊していた彼女を身ごもらせる。咲久子はそれを逆手にとって、既に自分の思い通りにはならなくなった桜町伯爵家から籍を抜かせる。深草子爵は彼女に結婚を申し込み、娘・唯子出産のち、二人は結婚する。


*第5部

 何故か咲久子がひょんなことから命名してしまった形の、卯乃や如月かの子の主催する「女たちの会」が最初の集会を行う。だがその場でも、警察の「発言中止」が飛ぶ。そこへやってきたのは野方だった。彼は彼なりに集会をやめさせたい、という気持ちはあったのだが、「わたしたちは太陽の娘だったのではないか」という卯乃の言葉に気持ちが動かされ、警官に一言ふたこと言い、集会を続行させる。卯乃は彼女がこういった活動に参加することを望まない野方を、この際仲間に引き入れてしまおう、と思うが、そんな野方の口から出たのは、「結婚しよう」だった。
 深草子爵夫人としておさまった咲久子は、数少ない家族、子爵の弟の明之とも気楽に付き合いながら、女主人の座を手早く固める。だがそんなある日、しばらく体調不良で社交界に顔を出さなかった京也は、咲久子をアトリエに誘う。そして製作中の絵を見せる。自分の肢体がそこにはあった。それもそれまでの彼の絵には無かったリアルな。「その絵を仕上げるために協力して欲しかったけど」どうでもよくなった、と彼は率直に咲久子を誘う。そして嵐の夜を共にする。朝帰りの咲久子が、夫子爵から聞かされた、京也の正体は、子爵の父が有夫の女流画家・九門紹月に手込めにして生ませた子供だった。まだ少年の頃その現場を聞いてしまった子爵は、長じてから紹月の行方を調べさせ、一人残った子供を引き取り、後援者となったのだという。しかし咲久子は、そんな境遇で、復讐のために自分を利用されたことがひどく悔しい。だが京也はただ単に咲久子が好きだったからと言う。その京也の身体は、既に結核に冒されていた。
 そして卯乃は卯乃で、野方と結婚し、小さい家で新しい生活を始めた。野方は柔軟な考えの男で、料理にも手を出して楽しがる。思うことを口にずばずば出しても平気な生活に、卯乃は充実する。
 その結婚の頃、京也は失踪し、咲久子の妊娠が判る。時期的に、どちらの子とも言い切れないのだ。
 また、卯乃の友達で「女たちの会」にも参加しているおひでは、東京に戻ってからしばらくはカフェーの女給をしていたが、それもやめて二号になったという。しかしそれは、周囲の眼がそうさせた、という彼女の主張に、会の運営の難しさを卯乃は知る。しかしそうこうするうちに、卯乃は自分の妊娠を知る。
 「女たちの会」はしかしそれでも順調に続いていくが、特高には目をつけられる様になる。かの子はビラ配りの時に連れて行かれ、指を締め付けられる。卯乃は会の一員でうる歌人の橋詰るいと共に引き取りに行くが、そこでもつい口論になる。野方がまとめて引き取りに来て、その場は治まるが、彼もまた二度目からは安全ではないのだ、と卯乃は感じる。
 冬、京也はサナトリウムで発見され、雪の日に外へ出たきり、帰らぬ人となる。その知らせを聞いた咲久子は産気づき、早産する。母子ともにそれでも無事で、生まれた息子は玲と名付けられる。そして咲久子はその出産以後、京也のことをふっきる。
 卯乃は卯乃でまた出産する。生まれた娘は智代と名付けられる。仕事をやめることなど思いもしなかった彼女は、時には背中に子供を背負って取材にでかけることにもなる。
 しかし咲久子が吹っ切った様には、深草子爵はいかなかった。彼は「愛しているよ」と言い残し、妻と子を置いて、欧州へと行く。


*第6部

 満州国建国と、その中で聞かれる男装の麗人の噂が、咲久子と卯乃の耳にも飛び込んでくる様になった。咲久子は任された子爵家を使って、事業をしようと考えていた。そして知り合いを通して、幾つかの有望な会社を手に入れたという。咲久子の事業は、幾つもの財閥や、中央の政治家、官僚、深草子爵の交際の要人と手広い人々に支えられていた。
 だが完成間近な南部デパートの視察に出向いた咲久子のもとに、子爵の乗った船の沈没の知らせが入る。

 時は少し流れて1937年(昭和12年)。夫の葬式を決して出さなかった咲久子。その事業は更に大きくなっていた。若い士官や、芸術家の卵を連れ、彼女は我が道を進んでいる。お気に入りの一人である若手音楽家・辻史蘭は彼女の築き上げてきたものの大きさに納得する。
 一方の卯乃は、新聞社の婦人部の編集長になる。そして操が文化部の編集長に。さっそく編集長となった卯乃は、国家総動員法について、婦人の立場から厳しく叩く。その記事をきっかけに、従軍記者として大陸に出向くかの子の壮行会間近にして、卯乃は特高に拘引される。
 夫の口から事態を知らされた咲久子の手によって、卯乃は比較的早く釈放されたが、それでも気を失う程の拷問はくわえられ、夫・野方は会社を解雇され、その上召集令状までも届く。出征した野方はやがて大陸へ回され、しばらく消息が掴めなくなる。
 国内の物資は足りなくなる。だが咲久子の元には「本物」がかなり豊富に存在していた。懇意にしていた伊布院公爵に彼女はそれをいくらか流すが、そのときに、夫人じきじきに来ることをさりげなく頼む。そして更に、そのやってきた波瑠子夫人に対し、自分の子供に貴族的なたしなみを教えて欲しいと頼む。咲久子はそうすることで、「最高の貴婦人」に現在の状況を見せつけたのである。
 とは言え子供達には「うちは特別」だけど「油断すると小さくなる」と貴族教育と生き残り教育の両方を与えていた。
 戦局は悪化し、すべての婦人会が一つにされる中で、「女たちの会」は看板をひとまずおろすこととなる。だが卯乃は「心は自由だ」「太陽のように生きて」と会員に訴える。
 卯乃の夫・野方は戦地の行方がその後も知れず、本土空襲が起きる頃に戻って来た時には、既に病み、時間の問題だった。咲久子のお気に入りだった辻も召集され、戦死する。野方はそのまま自宅で息を引き取り、卯乃はじっと終戦まで身をひそめる。咲久子の持つ工場・百貨店といったものも爆撃を受け、ついには屋敷も直撃を受け、大半が灰になってしまう。

 そして1945年(昭和20年)8月15日終戦。女達は立ち上がる。  同じ年の冬、女性はついに選挙権を手に入れる。そして翌年の選挙で当選した操が議員としての活動を始める。
 昭和22年、日本国憲法が施行され、財閥解体が行われ、深草財閥もそこからは逃れられない。だが咲久子は後ろを振り向かず、新しい活動のために、動き出す。その引っ越しの手伝いに向かう時、森が通り過ぎるが、卯乃はそれには気付かない。
 咲久子はそして焼け残りの大広間に、勢いづけのしめくくりとして、華族最後の大舞踏会を開く。


私的考察

 …あらすじ書くのに一気書きしてはいけません(笑)。手が死ぬ(笑)。
 …と言いたくなるくらい、長くて濃密な話なんですわ。これ。何せ主人公達が12、3歳から40歳くらいまでのドラマだもん。朝の連続テレビドラマに、ひと昔だったらなっていてもおかしくない様な(笑)。しかし「朝の」にするには固いか? 昼のにするにも…
 しかしキャラは多いし出来事は多いしなおかつ背景はアレなのに、すんなりと読める。とゆーか、戦前の女性問題について考える時に、いい水先案内人的役割になる話なんだよな、これ。
 (ちなみにさほど筋に関係ない人もあちこち名前を出したのは、「番外」に無闇に出てくるからです(笑)。)
 これに関しては、文句つけようがございません。間違いなく市川さんの代表作です。
 とにかく読め! それ以上に言い様が無いのでした。
 (それにこれ読まないと、番外編「懐古的洋食事情シリーズ」の魅力も半減します(笑))



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